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Report : くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~

Report : くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~
Report | 2011/03/11

くるり史上4回目の武道館ライブは小雨の降る寒い1日だった。
結論を先に言うと地味ながらもなかなかのよい渋みのあるロックバンドによるライブだった、というところか。最新アルバムを中心に渋め且つツボをついた選曲と確かなくるりサウンドが「相変わらず」本当に素敵だった。

ライブは岸田、佐藤、bobo、山内(フジファブリック)の4人がおもむろに登場し、9枚目のアルバム「言葉にならない、笑顔を見せてくれよ」の1曲目「無題」から静かにスタート。アンコールまではこの4人で淡々と演奏は続いていった。
MCの内容やら何やらはRO69に無駄に網羅されているので知りたい方はそちらを見てみてほしい(くるり @ 日本武道館|邦楽ライブレポート|RO69)。

途中「青い空」などで、ギターとベースにカメラを固定し運指をモニタリングする(「」PVで使われていた手法)というなかなか普段体験できないニクイ?演出もありつつ、詳細は後述するがベストではないであろう演奏ながらも円熟味をさらに増した「くるりサウンド」が全25曲にわたって繰り広げられ十分満たされたライブだった。

このライブのMVPは完全にboboだろう。boboのドラムは54-71で2回ほど体験していたが、その時のような、あるいは雅とのセッションをyoutubeで見た時のようなそういった脳天直撃な衝撃というものはないが(スタイルが違いすぎるので仕方ない)、完全にboboがバンドのサウンドを落ち着かせクオリティを保つのに貢献していて、ちょっと大げさだが「ドラムだけでもいいかな」ぐらいの雰囲気があった。

以前どこかで岸田がboboに対して真逆のスタイルなのにやってくれて感謝している...というような発言をしていたのを見かけたことがあったが、本当に感謝々々なんだろうなと思った。この日は岸田の声はおそらくベストではなかったのではと思うし、リードギターを担当していた山内もダイナミックなリフやソロフレーズの割には高揚感やドラマチックな雰囲気のでない終始のっぺりとしたプレイだったので、全体として正直ベストな演奏とは思えなかったが、boboは本当に素晴らしかった。何たる佇まいだろう、あのドラムは。

セットリストは以下の通り。

01. 無題
02. 目玉のおやじ
03. コンバット・ダンス
04. ハヴェルカ
05. ワンダーフォーゲル
06. 鹿児島おはら節
07. 温泉
08. さよならアメリカ
09. FIRE
10. 犬とベイビー
11. 魔法のじゅうたん
12. 麦茶
13. 飴色の部屋
14. 青い空
15. ブレーメン
16. MORNING PAPER
17. 東京レレレのレ
18. ロックンロール
—encore—
19. ハイウェイ
20. 旅の途中(新曲)
21. キャメル(新曲)
22. ばらの花
23. さよなら春の日、
24. リバー
25. 奇跡(新曲)

「飴色の部屋」と「ハイウェイ」が個人的にはかなりぐっときた。本当に素晴らしい曲だ。

MCで岸田が述べていた通り、通常のくるりのアンコールと違い今回はきちんとアンコールのセットを組んでの演奏。サスペンダース、世武裕子、パーカッションの田中(名前わかりません、すいません。)がアンコールで登場し、4人セットの演奏と比べぐっと音が華やぐ。 ラストは「奇跡」という映画の主題歌となる新曲を初披露。いわゆる「泣き」の1曲という感じだ。タイトルを最初に岸田のMCで聞いた時はくるりっぽくないタイトルだなと感じたが後に映画の主題歌と聞いて納得。
その他チオビタCMで使われている「旅の途中」と岸田がソロで取り組んだ「まほろ駅前多田便利軒」主題歌の「キャメル」の2曲も佳作で、次のレコードも期待できそうだ。(話しそれるが、チオビタってなんでくるりを採用し続けるんだろう?ご存知の方、教えてください。)

個人的な定義で伝わらなかったら申し訳ないのだが、あるバンドが継続した活動の中で円熟し、どこをどう切ってもバンドそのものがそのサウンドスタイルといってもいいようになり、「こりゃあクソだな...」と思ってしまうような作品がでてこなくなるレベルに達することを「R.E.M化」と呼んでいるが、くるりもいよいよ本格的にR.E.M化してきたように思う。
すなわちそれは、良し悪しあれども最低限のクオリティを保った作品を必ず生み出してくれるという保証であり、過去のくるりも今のくるりもこれからのくるりも、すべてのくるりを僕は聞き続けるのだろうということだ。
そんな確信を頂いたライブだった。

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